株式会社信栄木工芸は、おかげさまで創業40周年を迎えました。創業以来「ものづくり」を事業の根幹に据えて、造作家具の自社製造と取付施工を中心に、商業施設・店舗、病院、学校、住宅などの内装解体・改修、新規内装、現場監理といった一連の業務を手掛けております。
私がこの業界に入った当時は、先輩職人から顔を合わせて教えてもらえることはほとんどなく、仕事は先輩の背中を見ながら体で覚えていくのが当たり前という時代でした。ある意味ではそのような人材育成も大事なことなのかもしれませんが、今日の木工芸の世界では、どこも職人の高齢化と後継者不足、そして人手不足が深刻な課題となっています。
私は、「ものづくり」というのは本来「ものを作ることが大好きな人が楽しく仕事する」ことで優れた品質の製品が生まれると確信しています。ですから、若い人たちには、技術や知識をはじめとして、優れた製品を作るために必要なことはきちんと教え、ものを作ることの楽しさと誇りを伝えていくことが重要だと考えています。
当社は平均年齢が30代という若い社員の多い会社です。職人技や経験に基づく従来の技術を継承することに加えて、最新のデジタル技術も積極的に取り入れることによって次世代の後継者を育て、「ものづくり」の未来を守っていきたいと思います。

代表取締役 鴨下 享